「あ゛あ~~♡♡もうらめえ、いった♡♡いってるのにぃ♡♡」
快感に従順な恋人は愛おしい。はじめの頃は抵抗するそぶりを見せたり、口では嫌だと言っていても、目は期待にきらめき、身体は徐々に開いていく。花がほころぶように開いていく身体を堪能するのは何にも代えがたい悦びだ。ペニスをブジーで塞がれたまま、射精を伴わない絶頂を迎えたトニーは、甘やかな声を上げて形だけの抵抗を続けていた。まだ素直になれないらしい。俺は、仰向けに寝そべったトニーのナカでぐねぐねと蠢く玩具をもう一度奥へと突き入れた。
「ッひいい♡♡♡」
甘露の悲鳴。それでも、ここまであられもない声を上げられるようになったのは、ひとえに調教の賜物かもしれない。トニーの痙攣する太腿を持ち上げ、玩具をぐぽぐぽと抽挿する。前立腺をわざとかすめるようにしてやれば、彼は泣いて悦びくすんくすんと鳴き声を上げた。
「ねえトニー、もっと気持ちよくなりたい?」
これは、だいぶ意地悪い質問だが、まだ俺は自身のペニスをトニーに挿入していなかったので、もちろん欲しがると思ってのことだった。案の定、彼は目をちかちかさせながら、物欲しそうな顔つきで俺の股間を見上げた。期待に濡れる瞳と目が合う。これがいちばん気持ちよくなれるとよく知っているのだ。玩具を飲み込んだ後孔が、きゅうんと切なげに締まったのを指先で感じた。ごくりと喉を鳴らし、トニーはおずおずと両足を広げる。勃起したペニスにはまだブジーが刺さっており、射精は許されていないというのに、その隙間からはだらだらとカウパーが垂れて臀部にまで伝っていた。扇情的な光景を見せられて、俺のものは張り裂けそうなほどいきり勃った。
「おーがすと……」
彼の切ない声で名前を呼ばれただけで絶頂しそうだった。すぐに玩具を引き抜いて、空いたそこへペニスを突き立てる。「はあああん♡♡♡」普段よりも高い声の上がるのに、にやりと笑みを浮かべながら浅いところと前立腺を突く。彼のよわいところ。トニーは「あ゛ッ♡♡あ゛ッ♡♡」と濁音を上げながら快感をむさぼるのに夢中になっていた。可愛い。射精できないというのに、腰を上下に動かして一生懸命ナカの気持ちよさを追っている。ここまでくれば、もう抵抗も拒否もしない。ただ快感の奴隷となって従順に浸るだけだ。
「おッ♡♡おッ♡♡おーがすとっ♡♡あん、きもちいい゛っ♡♡♡」
「うん、俺も気持ちいいよ」
応えると嬉しそうに目を細めてへにゃりと微笑うトニー。それがもうたまらなく愛おしくて。つい意地悪いことをしてしまいたくなる。俺は尿道を塞いでいるブジーを指でくるくるとねじって外した。途端に、トニーは喉を反らして絶叫する。快感の度を超えてしまった刺激に、ぷしッと潮を吹いて悦びを表す彼が可愛らしくて、さらさらとした液体を指ですくって舐めた。かすかな潮っぽさと生々しい匂いに興奮して、ペニスがさらに膨張する。トニーがいやいやと首を振りながら、動作とは逆に俺のものを飲み込んでいく。腰の下に枕を敷き、尻を高く上げさせてさらに結合を深める。ずっ、ずっ、と慎重に進めていくと、壁のようなものに突き当たる。S状結腸の入り口だ。トニーはもうここでの快感も拾えるようになっていたので、先端でこつんとノックしてやると、ふるりと期待に身を震わせた。
「トニー、欲しい?」
「……うん♡♡」
健気な答えに気をよくして、一気に結腸へとペニスを突き立てる。至福の瞬間。ごぷんっとひしゃげる音。かまわずぐぽぐぽと抽挿すると、トニーは声も上げられずに「~~ッ♡♡♡」と悶絶していた。「いい子だ」と髪を撫でてキスを落とすと、それにも感じ入ってしまったらしくよだれを垂らして法悦に浸っている。なんて可愛らしいひと。垂れたものを舐め取って、ゆっくりと、しかし力強く腰を打ち付ける。ばつん、ばつんと音がするたび、トニーはあられもない声を上げた。結腸の入り口を突くたび、精嚢が刺激され、トニーはいきおいのない射精をだらだらとこぼしながら声も出さずにイッている。涙でくしゃくしゃになった顔を舐めながら、そろそろ限界が来たことをトニーに告げる。
「トニー、トニー、いっていい? 出していい?」
「いい゛っ♡♡おーがすとのせーし♡♡ちょうらい♡♡」
百点満点の答えだった。すぐに抽挿を速め、一気に高みへと上り詰める。どぴゅっと勢いよく出た精液は、トニーの奥の奥に届いて彼の身をぶるりと震わせた。だくだくと出続ける残りのものも奥に注ぐと、彼は嬉しそうに下腹部を撫でて「あかちゃんできちゃうね……」と笑いながら言った。もちろん、冗談のつもりなのだ。──ほんとうに孕んだらいいのに。俺とトニーの愛の結晶が出来上がるのを見てみたい気がした。けれど、すぐにその考えを捨てる。俺とトニーの間に誰かが入り込むなんて、我慢できない。
「ねえ、まだまだいけるでしょう」
架空の嫉妬に後押しされて、またペニスが頭をもたげ始めていた。トニーはちょっと困惑したような表情を見せたが、俺が眉を下げて困ったように「お願い」をすると、仕方がないなあというふうに苦笑して、両手でそっとまた両足を開いてみせた。俺のトニー。俺の恋人。俺の、ほんとうに可愛いひと。そうして、とろりと精液の垂れる後孔へ、俺はまた自身を突き立てるのだった。