A Little Piece Of Heaven(実行編)

「君の欲しい物を、僕は持っている」

バーで突然話しかけてきた男に目をやると、そいつはおれそっくりの顔で、タンブラー片手にこっちを向いて微笑んでいた。ここに鏡はないはずだが。そんなことを考えるほど、そいつはおれによく似ていた。目、鼻、口の配置がまったく同じ。傷はないが、額を出した髪型まで同じ。いや、奴の方が気を使っている髪質だ。白いシャツに洗いざらしのジーンズ。ボスの物を触ったことがあるから分かるが、上等な生地の代物だ。そのへんだけが自分と違って、あとは双子のようにそっくりだった。気味が悪い。そもそも、おれはこんなふうに、慈愛のこもった眼差しを他人に向ける真似はしないので、よけい気持ち悪かった。

「あいにく、いまドラッグの類は断ってる」

ブラッディ・マリーを手にカウンターを離れようとした瞬間、男が手を掴んできた。しぶとい売人だ。痛い目に遭わないと分からないらしい。今日はボスの機嫌が悪く、ひそかに一緒に見たいと思っていたテレビにも誘われなかった。だから、こんな場末のバーでひとり、帰宅前の一杯を引っ掛けていた。だが、いい気分転換になりそうだ。おれは、そいつの髪を引っ掴んで気味の悪い顔をカウンターにブチ込んでやろうと思い、音を立ててグラスを置いた。突然、男が「ドラッグ!」と驚いたような声を上げた。「ハッ、そんなくだらない物じゃないよ」心底笑える冗談を耳にしたような調子で、そいつはくつくつと笑いを堪えながら続ける。

「君には愛おしい人がいるだろう。唯一無二の、慈しむべき存在。分かるよ。僕にもそういう相手がいるから。何より愛おしいけれど、うかつに手を出すことは出来ない。いまの関係はもどかしいけれど、踏み込んで拒絶されたらと思うと臆病になる。あまつさえ、こころに任せて行動にあかした挙げ句、彼を壊してしまったら取り返しがつかない。……何で分かるのかって顔してるね。僕がそうだったからさ。毎日悩ましいよね。でも、僕はそれをいっとき満たす手段を持っている。誰にも言えない秘密なんだけれど、君となら共有したいと思って、つい声を掛けたんだ」

男の口から滑り落ちる言葉は、どれも神経を逆撫でていくものだった。しかし、的確に心臓へと差し込まれるナイフのように、おれのこころを捉えて離さない。じとり、嫌な汗が背中に伝う。何も言わないことを了承と受け取ったのか、男はおれの腕を掴んだまま出口に向かおうとしていた。連れて行かれる。何処へ。何処かへ。おれは抵抗することも忘れて、そいつと一緒に店を出た。車に乗った。ふと煙草を吸いたくなって、アロハシャツのポケットからレッド・アップルを取り出す。男は咎めるような視線をよこしたが、無視して火を点けたら黙った。それからは、始終無言だった。おれの脳内ではずっと警報が鳴り響いているのに、警戒心は役立たずになって、吐き出した煙と一緒に車窓の外へと流れていった。

//

ハリウッドの東にある邸宅で車を停めた男は、滑らかな運転と同じように、滑らかな手つきでおれを邸内にいざなう。ボスの家よりこじんまりとしているが、ありふれた外見に反して内装はアーティスティックで、未来の建築のようだった。ダイニングへ通され、ミニバーを併設したキッチンカウンターのあっちとこっちに別れる。男は立ったままだが、おれは折れそうに細い脚のスツールに腰掛けた。煙草を取り出そうとしたら、「うちは禁煙なんだ」と言ってポケットからレッド・アップルとライターを奪われる。その代わりに、と男はグラスを差し出した。いつの間に用意したのか、カクテル・グラスには薄赤い酒が注がれている。何も考えず一息に飲んだ。警戒心はもう欠片もなかった。信用したわけじゃないが、どうしてか男の話にのってみようと思ったのだ。ウイスキーベースにベルガモット、カンパリ。オールド・パルだった。

「それで、おれの欲しい物ってのはこれか?」
「まさか。違うって分かっているだろう。こっちだよ」

そう言って、男が皿に乗せて取り出したのは、ちいさな人形だった。いや、人形じゃない、もっと精巧で、人間に近いもの。ミニチュアサイズのリック・ダルトン。息を呑んだ。鼓動が速まる。生まれたままの姿で皿に横たわるリックは、せいぜい十センチくらいの大きさだった。そんな、どうして、どうやって。目にしたものが信じられなくて、馬鹿みたいに口を半開きにさせたまま、片手で顔を覆う。ドラッグはキメていないはずだ。まさか、酒に何か混ざっていたのか。レースのような細工を施された、シンプルな白地の透かし皿。それに乗せられたものは、ぴったりと目を閉じていたが、胸がわずか上下に動いているので、呼吸をしていることが分かった。生きているのか、こいつ。よく見ると、皿の上のリックは幼い顔立ちをしていた。むかしのブロマイドを見せてもらったことがあるが、あれよりもっと若いかもしれない。性別の曖昧な美。おまけに、こいつには性器が付いていなかった。つるりとした無毛の股ぐらには、あるべきはずの物がない。かといって女の物とも違った。無性とでも名付けたくなるつくりの身体。

「僕の天使さ」

動揺するおれをよそに、男はカウンターの向こうで目を細めている。愛おしいものを見つめる眼差し。「触ってみるかい」と手を取られ、そうっとちいさな腹に乗せられた。ほんのりと感じる温もり。つつ、と胸へ辿ればちゃんと脈拍も感じる。とっとっと。小動物のような鼓動。うっかりしたら潰してしまいそうで、慌てて手を振りほどいて離す。男が「そんなに怖がるなよ」と笑った。

「こいつは、一体、何だ」

一音ずつ、怒りにも似た感情を乗せて口に出す。お前は誰だ。これはリック・ダルトンなのか。ボスに何かしたのか。突き刺すように続けた言葉に、男はひとつずつ丁寧に応えていった。「僕はブラッド、ただのブラッド」「誓って君のボスには何もしていないし、今後何かするつもりもない」そうして、目を合わせて真剣な顔で話す男は、おれのたかぶった感情を落ち着かせるように、一呼吸置いてから言った。「これは、君が望めばリック・ダルトンになるし、それ以外の存在にもなりうる」答えになっていないような答え。「僕にとって、これはレオ。この世にふたつとない存在。なのにレオとリックはとてもよく似ているんだ。もちろん、姿かたちのことで、中身は別。でも、それって奇跡みたいにすごいことだと思わないか」いきなり饒舌になった男に困惑する。何のことだ。誰が似ているって。幻覚を相手にしているような気分だった。男は恍惚として、なおもレオとやらの話を続けていたが、おれは納得行かずにもう一度、今度は胸ぐらを掴んで問うた。

「こいつは一体、何なんだ」

男は一瞬、きょとんとした顔をした。まだ分からないのか、こんなに説明しているのに。そういう表情だった。いらいらしてきて、シャツを掴む手に力が入る。ぐっと引き寄せると、男の身体がカウンターに乗り上げそうになった。皿の真上で額を合わせる。男は慌ても騒ぎもしなかった。落ち着いていて、ちょっと苦しいから、とでも言うようにおれの腕を軽く叩いてみせた。何だこいつは。話が通じない。おれと同じ顔をして、そのくせ中身はまったく違う生き物。どう見たってこの体勢じゃ主導権はこっちにあるのに、おれは内心焦っていた。冷静過ぎる物腰のせいだ。化け物かこいつ。また嫌な汗が背中を伝う。銃を突きつけられても動じないはずの精神は、訳の分からない現実だか幻覚だかを前にして、ぐらりと崩れかかっていた。しかし、男はそんなことはこれっぽっちも気にかけておらず、ただ事実を述べるように告げた。

「これは君の欲を満たす、食用のリック・ダルトンだよ」

//

手のなかで、ちいさなリックがミルクを飲んでいる。
おれの小指くらいしか入らないような口に、猫か何かの給餌用シリンジを咥えさせてみると、そいつは必死に中身を吸い始めた。赤ん坊よりもちいさな手がプラスチックの筒に添えられている。空腹だったのか、飲むスピードが速い。つい中筒を強く押してしまうと、今度は飲みきれずに口の端から盛大にミルクを零してしまった。むせたようで、けほけほと咳き込んでいる。思わず背中を叩いて助けようとしたが、サイズが違いすぎて戸惑ってしまう。手が空をさまよった。「加減が難しいんだ」同じようにして、ちいさなレオにミルクを与えていたブラッドが話し出す。

「上手くタイミングを計ってやらないと、そうやって苦しい思いをさせてしまう。気をつけてくれよ、君が思っているよりずっと脆い生き物なんだ。これは強制給餌じゃない。フォアグラにするガチョウみたいに扱わないで、なるべくゆっくりやさしくしてあげるんだ。量だって調節しないといけない。前に欲しがるだけいっぱい与えたら吐いちゃってね。この子たちは、自分の胃袋に限界があるってことを理解していないらしい」

たしかに、入っていた容量分を飲ませ終わっても、ちいさなリックは物足りない顔をしてシリンジの先端を噛んでいた。催促のつもりらしい。歯を痛めるから、と代わりに自分の小指を差し出す。かぷりと噛まれたが、痛くも痒くもない。非力でひ弱な存在。しばらくかぷかぷとやっていたが、ねだってもミルクは貰えないと分かったのか、口を離して、諦めたようにおれの手のなかで身体をまるめてしまった。「眠いんだ。食事の後はいつもこう」ブラッドが可笑しそうに言う。レオも食事を終えてまるくなっていた。

「食用に品種改良しているから、言語力は低いし力も弱い。いちおうコミュニケーションは取れる。喜怒哀楽もあるし、食欲睡眠欲もある。性欲はないと思うね、生殖しないから。性器も退化しているし……おい変な目で見るなよ、そういう行為は試したことがないんだ。これは純粋な生き物だからね。みんな試験管で作って、一週間掛けてここまで育てる。これ以上は大きくならない。同時に面倒を見られるのはいまのところ、十人くらいかな。まだ手探りだよ。だいたい本能で行動しているけれど、あんまり生存能力は高くないから。僕がしっかり管理してあげないと、レオはすぐに死んじゃうんだ。ああ、可愛いなあ」

赤いコットンサテンをたっぷりと敷いたトレイの寝床。そこに横たえたレオの頬をそっと突いて、ブラッドは深くため息を吐いた。心底愛おしそうな表情だった。おれも手のなかのリックを寝床に移す。ふたりして身を寄せながらまるまって眠る姿は、どんなものよりも愛らしく、胸の奥がぎゅうと締めつけられた。これが愛おしいという感情ならば、なんて甘くて切ないのだろう。大切にしまっておかなければ、壊さないよう、慎重に扱わなければ。薄いガラスのように繊細な存在。おれが守ってやらなければ、簡単に死んでしまう、儚い生き物。それなのに、どうしてか真逆のこともしたくなってしまう。ぞんざいに掴み上げ、その身が折れるほど強く握りしめ、乱暴に噛みつきたい。壊れたってかまわない。だって、おれはリックを──。

「僕たちも、そろそろ食事にしようか」

ブラッドの声。彼は腰に黒いエプロンを巻き、ナイフを持って背後に立っていた。瞬きも忘れてちいさなリックを見つめていたので、気づかなかった。サッと緊張が背筋を走る。刃物を持った人間に、ここまで接近を許すほど気が緩んでいたなんて、信じられない。留守にしていた警戒心が働き始めた。すぐ戦闘に入れる体勢をとる。だが、ブラッドはおれのことなどお構いなしに、レオの首筋へと親指を伸ばしていた。「君たちはまだ寝かせないとね」と言ってちょっとくすぐると、ナイフを持ったまま寝床のトレイごと持ち運び、冷蔵庫に入れてしまった。そして、交代させるかのように取り出した金属製のバットのなか。きちんと丁寧に並べられたそれはまさに、ああ、何人もの、レオと、リック、リック、リック。

「君も手伝ってくれよ」

やんわりとレオのひとりを持ち上げたブラッドは、シンクに移動してナイフを構えていた。屠殺、という言葉が頭を過る。まさか、ほんとうに、食用って、そんな。残酷な場面は戦場で腐るほど見てきたが、これは違う。まったく別種の惨たらしさ。給餌をしてみないかと言われたとき、おれは試しにやってみようと思った。ちいさな生き物が眠ったとき、可愛らしさに目を奪われるばかりで、その先に待つ運命を見逃した。まるでおとぎ話の世界に迷い込んだ少女のように、なかば夢見心地でブラッドの行動を真似ていた。「分かるだろう」おれと同じ顔をした男が、リックと同じ顔の生き物に手を掛けようとしている。助けなければ。リックが殺される。いや、あれはリックじゃない。レオだ。違う、どっちでもない。あれは本物じゃない。

身体が凍りついたように動かなかった。警戒のベルが鳴り続けていた。これ以上は危険だ。戻れなくなる。あいつの思惑通りになってたまるか。おれはリックをそういう意味で求めているわけじゃない。「じゃあ、どういうつもりでそいつに首輪をつけたんだ」ブラッドが鼻で笑った。そいつ、おれのなかの、隠しておきたい醜い獣。あまりに凶暴だから、こころの奥底にしまって飼い殺しているクソみたいな生き物。そいつは、首輪にくっついた鎖を物ともせず、いまにも飛びかからんと息巻いていた。喉にバックルが食い込んでも構わない。獣欲でもって、ただひとつの獲物を狙っていた。「可哀想だなあ、放してやろうか」ブラッドの手が伸びてくる。やめろ! 首輪と鎖を繋ぐ金具に指が引っ掛かる。やめろ、触るな! 指が金具をもて遊ぶ。やめてくれ、頼むから……!

──ベルの音で耳が麻痺しそうだ。

頭の芯がぼうっとして、熱でぶっ倒れる直前みたいにぐらぐらするのに、こころの何処かは冴えていた。いつの間にかブラッドがおれの側に立っている。耳元で何か囁かれた。甘美な低音が鼓膜を震わせたかと思うと、おれは真っ直ぐキッチンのナイフスタンドに向かっていた。ちいさくて扱いやすいペティナイフを手に取る。自分が何をするべきなのか、いまはしっかりと把握していた。金属製のバットに横たわるリックのひとりをそっと取り出す。ひんやりとして冷たい身体は、それでもまだ、かろうじて息があった。この手のなかにいる生き物の生殺与奪は、おれが握っている。知らず呼吸が浅くなっていた。大丈夫、痛めつけなんかしない。眠ったまま終わらせてやれる。この顔が安らかなうちに、一瞬で──。

//

「最初は、顔を見ているのがつらくて、挽き肉にしてしまったんだ。パイにしたりソーセージにしたり、結構凝った料理も作ったよ。でも、段々、僕が口にしているのはレオなのかどうか不安になってきて。牛や豚や鶏じゃ足りない、何も代わりになんかならない、僕はレオを食べたい。そう思って努力してきたのに、馬鹿だよねえ。いちばん大事なことを忘れていたんだ。レオを──したい。だから、ちゃんとかたちの分かる方法で調理出来たときは、すごく安心したよ。ああ、僕はいまレオを食べている。これで、僕たちひとつになれるねって。君もそう思わないか」

ローストしたレオを器用に切り分けるブラッドのお喋りを聞き流して、おれはリックにかぶりついていた。オーブンから取り出してじゅうぶん休ませたのに、火傷するほど熱かった。ブライン液に漬けこまなくても、その肉はしっとりと柔らかで、シンプルな調味料しか使わなかったのに、とても濃厚な味がする。いままで食べた肉のどれより美味かった。ナイフもフォークも使わず、ナプキンさえ放って、行儀悪くむしゃぶりつく。なかに詰めたフィリングの玉ねぎがこぼれ、あふれる肉汁が口の端からつうっと垂れた。もったいない。咄嗟に舌を伸ばして追いかける。ブラッドが「マナー!」としかつめらしい顔で注意してきたが、構うものか。手首にまで伝ったそれを、べろりと舐め上げる。

「はは、そんなに気に入ったのか。君を誘ってよかった」

ひたすら無言でリックを味わうおれに、うっとりとした声音でブラッドが言う。「美味しいだろう」「どうしてもっと早く気づかなかったんだろうね」「これは──なんだ」「肉欲の先に存在する、もっとも原始的で、崇高な欲望」「感じるだろう、クリフ。君はいまリックとひとつになっているんだよ」頭のなかでブラッドの声がリフレインする。噛みつき、砕き、飲み込み、しゃぶり。なんて気持ちのいい行為なんだろう、と思いながら。

おれはまさにいま「リックとひとつになっている」ことを、腹の底から感じていた。ああ、美味い、嬉しい、心地いい。麻薬のような快楽物質が脳内に満ちあふれていた。鎖はとうに引きちぎれ、首輪もそのへんに転がっている。獣は、やっとありついた餌に貪欲な牙を立てた。本命の獲物じゃなかったが、腹がくちるまで離れられないだろう。

これがブラッドの言う──ならば、たしかに、おれはリックを──していた。いままでも、これからも、ずっとリックを──するだろう。けれど、その感情と欲望はリックを裂いてずたずたにしてしまうかもしれなくて、おれはずっと、おそろしかった。怯えを見せることすら出来なくて、ずっとずっと、苦しかった。努力してもこころはすり減っていった。それが、ブラッドのおかげで、いっとき満たされた。何かがリセットされた気分だった。これでまたリックの側にいられる。もう、こわがる必要はない。

ふいに、ブラッドが席を立ち、おれの隣に座り直した。子どもにするような優しい手つきで目元を撫でてくる。何だ、邪魔するな。と口に出そうとして気づいた。指が透明な液体で濡れている。何だろうこれは。はじめて見るものを観察するように眺めていると、柔らかな眼差しとかちあった。「これからは、努力しなくてもいいんだよ。好きなときにここへ来て、好きなだけ──するものを口にしていいんだ」おれと同じ顔が微笑んでいた。

その瞬間、許されたと思った。何を許されたのか分からなかった。けれど、我慢しなくていいのだと分かったら、もうひとつ欲しくなって、おれは皿の上のそれを手に取った。犬みたいにリックの心臓にかじりつくおれの頭を、ブラッドはずっと撫で続けていた──。

(コール音が鳴っている)
(ブラッドが落ち着きなく部屋を歩き回っている)
(二十回目のコールでボイスメールに切り替わった)

//

──Hey, レオ。聞いて、友だちが出来たんだ。僕たちを祝福してくれるひと。君と同じ顔の男を慈しむ、僕と同じ顔の男。クリフ・ブースっていうんだ。知ってるかな、あの、そう。はは、君ってほんとうに何でも知っているんだね、まいったな。次はリーマン・ショックあたりに行こうと思ってて、そう、ベン・リカート。彼は手強いかもしれないけど、所詮人間だから。うん、そう、僕たちを永遠にするための糧になってもらおう。大丈夫、すぐ会えるから、心配しないで。僕もつらいよ……。じゃあ、また連絡するね。レオ、愛してる。

//

(この録音は、三十一件目です)
(保存件数の上限を越えています)
(古いメッセージを消去しますか?)